長崎腎病院 Nagasaki Kidney Hospital

理事長ごあいさつ

長崎腎病院開院にあたり

日本の透析医療技術は既に世界最高レベルに到達し、現代の透析機関の使命は<1>安定した透析の供給、<2>長期合併症の予防、<3>高齢化社会への対策、などにシフトしています。一方、今後世界経済は長く低迷することが予測され、医療経済への対応も必須となっています。

当院は1973年に長崎県初の民間透析機関として開院して以来、腎不全地域医療に邁進して参りましたが、上述の社会変化に応えるべく、2011年に大きな飛躍を遂げる準備を進めて参りました。

今回、桜町病院・桜町クリニックの2施設を統合し、『長崎腎病院』と改称して2011年7月4日より長崎市興善町5-1に開院致します。長崎腎病院は、地上9階・地下1階、同時透析ベッド約150台、入院病床79床・特別養護老人ホーム29床という九州最大の腎不全専門施設となります。また保存期外来患者の受け入れも拡大し、腹膜透析も積極的に取り組んで参りたいと思います。

今後は医療効率の向上のみならず、通院不能となった透析患者さんの対応が、増床に加えて特養併設により飛躍的に向上しました。また遠方で通院困難となった患者さんへは、十分な送迎サービスを提供する方針です。施設の大型化には災害等に対するリスクマネージメントが不可欠ですが、これについても大型の非常発電機設置と豊富な地下水の確保により、万一電気と水道が完全に遮断されても透析続行が可能となりました。2007年にCKDガイドラインが発表され、腎不全医療の重要性が従来に増して強調されています。 また、国民の高齢化と糖尿病の増加は長期に渡ると予測され、当院は強い使命感とともに腎不全医療への貢献を目指して参りたいと思います。

医療法人 衆和会 理事長 兼 長崎腎病院 院長
舩越 哲